効果的な会議


横浜市青葉区の社労士の澤辺です。
どの会社でも会議をすると思います。

今回は、営業部の会議を想定してみましょう。
部長・課長・営業担当A・B・Cを登場人物とします。

部長)じゃあ今月の売上をA君から順番に各人発表して
A)100万です。
B)80万です。
C)120万です。
部長)A君100万。まぁOK。C君120いったんだね。素晴らしい!来月も頼むよ!
ただB君80万かぁ。。。100万いってないからちょっと少ないねぇ。なんで少なかったの?
B)それは・・・。(考え込む)今月は、成約しそうな感じの商談が多かったので、時間をかけた商談が多かったと思います。
結果、商談件数自体はそれほど多くなかったです。多くないながらも、良い感じだったので、一定程度の売上は見込んでいたのですが、結果的に100万には届きませんでした。時間をかけてもダメなものはダメなので、来月は商談件数を増やして頑張ります。
部長)課長はどんなマネジメントしてた?
課長)いけそうな案件は必ずとれと。商談時間の長短や商談件数は本人に任せました。
B君からもかなり良い感じと聞いていたので量よりも質で、今月はいけるんじゃないかと感じていました。
来月は、同行を増やしたいと思います。

・・・そして、1時間くらいB君の来月の100万死守についてA君やC君の意見も取り入れながら議論が交わされて会議終了となる。

まぁ、ありそうな光景です。普通の会議だと思いますし、これが当たり前になっていれば違和感ないのかも知れませんが、
私が今回の会議について聞かれたら、以下のような提案をします。

1.会議の冒頭でA~C君の数字の発表が必要なのか?
→事前に共有しておけば分かることだからです。
分かっていてあえて発表させて競争心をあおる、優越感・劣等感を各人に味わわせるという考えもあるかも知れませんが、
劣等感を味わう側が晒し者みたいになってしまうので、個人的に好きではないです。
ただ、A君B君には触れずにC君の数字だけを取り上げて称えるというのはアリだと思います。

2.なんで80万に届かなかったのか、B君と課長に迫る必要があるのか?
→「なんで」と聞いても正解は出てこないからです。
(なんでか分かっていれば100万達成出来ているはずです。)
「なんで」と迫るより、「どうすれば」という問いかけで考えを引き出す方が建設的です。

3.A君とC君に意見を聞くことに意味があるのか?
→課長が意見を言った後なので、当たり障りのないことしか言えないです。
例えば、同行を増やしても変わらないと思ってもそれは言えず、A君の話と似たようなことしか言えないはず。
A君とC君に意見を聞くのであれば、タイミングは課長よりも前ではないでしょうか。

部長としては、事前にB君が80万だったことは絶対に知っているはずです。
部長がやりたかった会議は「なぜB君が80万だったかの原因追求、および解明」です。

多分、いつもやっている会議は「月次会議」とかそのような名前がついています。
それを「どうすれば全員が100万以上を達成出来るか考える会」とか銘打って
会議の名前を固定せず、毎月テーマを決めて、月次会議よりは面白そうな会議名を毎月付ければ
ただの月次会議よりは気が重くなりません。

会議だけの話ではありませんが、いかに社員のイヤイヤ感をなくして、少しでもワクワク感を増やすのか?
ということを、労務管理する側は考えていく必要があるのです。

ワクワク感が増える→やる気の向上→生産性・業績の向上→労働時間の短縮(無駄な残業代の軽減)→ワークライフバランスの実現

いくら良い制度を作ったとしても、そこにイヤイヤ感が蔓延していれば、宝の持ち腐れです。
制度にはめればうまくいくほど、人は簡単ではありません。

会社の業績向上を考えるのであれば、まずは、良好な職場環境作りを目指していきたいものです。

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