採用時に給与面をPRし過ぎてはいけない理由


横浜市青葉区の社労士の澤辺です。

「人が集まらないから、給与面を上げた方がいいなぁ。。。」という声をよく聞きます。
これは状況によりけりだと思います。

例えば、御社の給与が業界水準と照らし合わせて平均的で、かつ、既存社員と比べてもおかしいところはない、
という状況だとします。

そして、「よし、それじゃあ、他社より良くして給与面をPRすれば、競合より頭1つ抜けるから人材がたくさん集まるぞ」
という感じの場合、私でしたらそれを止めます。

たしかに、集まるか集まらないかで言えば、集まるようになると思います。
でも、なぜ集まるようになったか?という点を考えてみますと、それは、
「給与面が良いから」ということに他なりません。

別に給与面が動機でもいいでしょ?という声もあるかと思います。
もちろん、立派な動機の1つですから、動機それ自体を否定するつもりはありません。

私が言いたいのは、給与面を上げて、無事採用したその後の話です。

お金で集まった人材はお金で去っていくという傾向があります。

短期的には、欠員もなくなり、(採用した人材が能力があるという前提で)しっかりと貢献してくれるはずですから良いと思います。

ただ、長期的に見ますと、もっと給与が良い会社があれば簡単にそちらへ転職する可能性もありますし、
既存社員との給与バランスが悪いので、既存社員が不満を抱くことにもつながります。
(採用した人材が言わなくても、どこからどう情報が漏れるか分かりませんし、採用した人材と既存社員同士で給与面の話をするというケースだって体験上あります。)

ですので、上記のような状況下では、単に給与面を上げるということは根本解決にはつながらないと感じます。

もし、給与面を上げることで、人材を惹きつけようとする場合は、今回の記事の可能性を考慮したうえで実施して頂ければ幸いです。

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