数字を読み解く①【採用編】


横浜市青葉区の社労士の澤辺です。

先日、労働関連のニュースをチェックしていたら、大学生を対象とした企業選びのポイント等に関するアンケート結果が掲載されていました。
それは、茨城労働局によるアンケート結果でして、母数とすれば決して大きくはありませんが、昨今の学生の志向が表れている結果となっていました。
茨城労働局の学生に対するアンケート結果

1~4年生全体や、男女別、1・2年生、3・4年生などで分けて掲載されていますが、企業選びで一番重要視するのが、いずれも1位が「労働環境」2位が「休日・休暇」という結果になりました。このTOP2で実に30%前後を占めています。

「賃金」で負けているから集まらないとお考えの採用ご担当者様は多いと思います。しかし、このことから、「賃金」ばかりがPRポイントにならないことが分かります。(もちろんPR要素の1つではあります。)
仮に全国で統計を取ったとしても、時代背景も踏まえますと、「賃金」が1位ということはないでしょう。

「賃金」が平均前後をキープしていれば、「賃金」だけが良い会社よりも、「労働環境」「休日・休暇」が良い条件である会社の方が魅力的に映りやすいということです。

しかし、アンケートのTOP2ばかりPRすれば良いかというとそういうわけでもなく、やはり、そのバランスが必要です。
「労働者に優しい会社」は素晴らしいことですが、そこを通り越して、「労働者に甘い会社」と見られるのは考えものです。

御社や、御社の業界ならではの仕事の厳しさがあるはずです。

そこをしっかり訴求した上で、母集団を形成しないと、応募人数こそ多くても、その質が伴わないという事態になります。

大きい母集団を形成するのが目的であれば、TOP2を訴求すれば良いだけですが、目的は母集団形成でも採用でもなく、採用後に活躍してもらうということです。

手段ばかりを見て、目的を見失わないように、ブレのない採用活動をしていきましょう!

※今回はあくまで、学生に対するアンケートです。中途採用時は、当然ですが、会社選びの最重要ポイントは変わってきます。

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