採用に踏み切る前に。。。


横浜市青葉区の社労士の澤辺です。

実感はそれほど感じていない方が多いようですが、数字上は景気回復?の背景もあるようでして、
最近、「(応募があっても)人が採用出来ない」「人が来ない(そもそも応募がほとんどない)」という声をよく聞きます。
※同じ会社でも、職種によってかなり差はあるようです。

そして、「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまう。」「採用したは良いが、これなら採用しない方が良かった」という採用のミスマッチ問題は、景気の良し悪しに関わらずいつでも起こり得ますが、現在のような採用難ですと、事態はさらに深刻です。

採用してもすぐにやめてしまう→せっかくかけた採用コストが水の泡。母集団をまた形成するのも大変。
採用しない方が良かった→その人材がいるだけで人件費など余計なランニングコストがかかる。
さらには、他の優秀な人材の貴重な時間までとられる。職場の士気が下がる。
当該人材が残り、やめて欲しくない人材が辞めてしまう

など由々しき問題ですね。

採用難であれば、「人がいない」という悩みがあります。
例えば、5人で回していたところ、1人退職してしまった。4人で回さなければいけない→欠員募集

このあり方を否定するつもりはありません。

否定するつもりはありませんが、「確かに5人の方が回しやすいんだろうけど、4人では無理なのだろうか?」
と思うことがあります。もちろん、「現場を知らないからこそ、そんなことが言えるんだ!」
と言われればその通りだと思います。ただし、これは、逆に現場を知らないからこそ出てくる視点でもあります。

現場にいれば、それが当たり前です。ただ、第三者から見ると現場の当たり前を当たり前とは感じないことはあります。

本当に5人いなければどうしようもないケースもあると思いますが、うまくやれば4人でもいけるケースはあるわけです。
それぞれの業務にかける時間を短縮する方法はないか、やらなくて良い仕事を慣習的にやっていないか、
もっとうまく分担出来ないか・・・などなど今までより人数が少なくなると工夫せざるを得ません。
人が足りない時は、人が成長するチャンスでもあります。

その意味では、無理して基準以下の社員を採用したり、良さそうな人材だからと面接回数を減らして焦って採用してミスマッチを起こすくらいであれば、「本当に今までよりも少ない人数では出来ないのか?」と模索してみる方が良いと思います。

ただし、どこをどうやっても無理で、5人いないと残った4人が疲弊してしまうという状態であれば、
それはもちろん、基準を下げたりという判断も必要かも知れません。

そこまでの状態でないのであれば、まずは、4人でもいけないかを模索→無理そうであれば欠員募集(しかし基準は下げない)
の流れが良いと思います。基準を下げるのは最後の最後の手段とお考えいただいた方が、長い目で見ると良いのではないでしょうか?

採用に踏み切る前に、今一度、その採用しようとしている人材は基準以上の人材か、そして、職場に工夫の余地がないかを
再考して頂ければ幸いです。

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