上司には結果責任が、部下には行動責任がある。


横浜市青葉区の社労士の澤辺です。

今回は責任についてのお話です。

何か問題が起きると「責任問題」がついてまわりますよね。

私は、責任に関してはざっくり2パターンあると考えています。
すなわち、上司は結果責任を持ち、部下は行動責任を持つということです。

この両者は分けて考えるべきだと思います。

例えば、プロ野球で、監督(上司)が盗塁のサインを出したとします。
選手(部下)はサイン通りに盗塁を試みましたが、アウトになりました。

こんな場面があったとします。

盗塁アウトの責任=結果責任=監督の責任
盗塁を試みるという責任=行動責任=選手の責任

盗塁を試みた段階で、選手としての責任は果たしています。この盗塁が勝敗を左右するような盗塁であっても、
アウトになった結果の責任は選手ではなく、監督にあります。

アウトになった責任は監督にあるなんて当たり前のように聞こえますが、試合後、結果責任も選手にあるかのような発言をする監督がいます。

怖いのは、知らずのうちに、これを一般的な会社の上司と部下の関係においてもやってしまうということです。

営業であれば、上司には、部下の結果に対する責任および結果を出させる責任がありますし、他方部下は、結果が出るための行動をする責任があります。

そのつもりはなくても、上司に「何で売上が目標に届かないんだ?!」という結果の部分ばかりを指摘されたら、部下から見れば、それは結果そのものを責められていることと同じです。こういったやりとりが、信頼関係を損なってしまうことにつながっていきます。

指摘するのであれば行動の部分です。それも「行動が足りない」という頭ごなしではなく、「行動の何を改善していけば良いのだろうか?」と考えさせる方向に持っていくのがベターです。それは数量なのかもしれませんし、質なのかもしれません。そもそも可能性の無いところに対して行動してしまっているのかもしれません。

充分にヒアリングした上で、改善案を出させ、その上で適切なアドバイスもして、「じゃあこれでやってみよう。(行動責任)もしこれでダメならこれでGOを出したオレが悪い。(結果責任)だから、また目標に届かなかったらどうしようとか考えずに思いっきりやってくれ(行動責任)」

くらいのことをあえて言葉にして伝えれば、「この人は信頼出来る、守ってくれる、ここまで言ってくれるなら、よし!やってやろう!」という感じになります。もちろん、1回だけではなくて、信頼関係は積み重ねが大事です。

繰り返しになりますが、結果を責めてしまう、というのは無意識のうちにやってしまいがちです。
今一度、日々のご自身を振り返ってみて頂ければ幸いです。

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