経営者と社員(従業員)のマインドの違い、のお話

こんにちは!横浜市青葉区の社労士の沢辺です。

クライアントさん(中小企業の社長)とお話ししているとたまに思うことがあります。

それは、経営者と社員のマインドはそもそも違うという点です。その前提が抜け落ちていることがよくあります。というよりも、きっと、頭では分かっていることなんだけど、いざ仕事をしていると忘れてしまいがちなことで、その意味ではふと、ここに立ち返った方がうまくいくんじゃないかな?(うまくいくというか、ストレスの軽減にはなる)と思います。

経営者のマインドとしては、「自分の会社の経営をうまくやらないといけない=絶対に売上を上げて、成果を出し続けなければいけない=危機感が常にある」です。

一方、社員のマインド(よほどの経営視点を持った超優秀人材以外)としては、「自分が所属している会社の経営は、そりゃうまくいくにこしたことはないけど、会社の経営は、会社(社長・役員)の責任、自分に責任はない=特に売上があろうが、なかろうが、成果があろうがなかろうが、毎月一定額もらえる。=危機感というほどの危機感はない(というか、通常の経営状況の中ではそこまでの危機感の感じようがない)

ということで、危機感に大きな差があります。これはどちらが偉いとか、どちらが悪いとかそういう問題ではなく、もう、「これはこういうもの」と捉えた方が精神衛生上良いと思います。逆に、社員と同レベルの危機感しか社長が持っていないとすれば、それは経営者失格とも言えるでしょう。ですから、むしろ、「危機感にいかんともしがたい大きな差がないといけない」です。

で、日常業務に目を移します。社長から見ればもどかしいことばかりでしょう。なぜそんなことに時間をかけるのか?なぜもっと工夫をしないのか?なぜもっと成果を上げようとしないのか?なぜ安穏としていられるのか?・・・集約すると、なぜ、もっと危機感持をたないのか(持てないのか)?です。

危機感を社員に強制するのは酷な話ですので、そこは社長1人(や役員)が背負って、「危機感ではなく、もっと違うアプローチ」で社員を動かしていくというのが建設的な方向かなと思います。

北風と太陽の話のような、北風でコートを飛ばすのではなく、ギラギラの太陽を照らすことで自分からコートを脱ぎたくなるような「たくなる仕掛け」で自分から動きたくなるような、自主性を触発するような職場づくりを心掛けて頂けると良いのではないかと思います。