日大アメフト問題に学ぶ労務管理


こんにちは。横浜市青葉区の社労士の澤辺です。

今、メディアで大きく取り上げられている日大アメフト問題。
監督・コーチサイドと選手サイド、両者の間で言った、言わないという主張の違いが出てきています。

労務管理の中で、このようなことが起こる場面はいくつか考えられますが、多いのがその契約についてです。

中途採用された入社1カ月の社員Aさんが、最初のお給料をもらった次の日という設定で以下をご覧下さい。

社員Aさん、以下A)僕の月給は30万ですが、残業代がついていないんですけど・・・?
社長)そりゃそうだよ。残業含んで30万なんだから。
A)確かに30万というのは聞いていましたが、残業代含んでとかまでは聞いていません。
社長)そんなの説明しなくても、常識的に考えれば分かるでしょ。残業代入れないで30万って高すぎるよね?
A)そうは言っても。。。
しばらくAさんが食い下がるものの、結局折れて、
A)分かりました。。。(条件良いから転職してきたのに、これじゃあ前職の方がマシじゃないか。。。)
※( )はAさんの心の声です。

このように、契約について、言った言わないはよく起こります。

だからこそ、契約書があった方が良いのです。「きちんとした」契約書があれば、未然にこのようなことは防げます。

残業代を含んだ賃金にする場合は、次のような表記にします。
賃金:30万円 ※時間外手当40時間分6万円を含む

ポイントは、1含まれる残業代がいくらか?2それが何時間分なのか?という点です。
これを明記して下さい。
※ちなみに今回は表記のポイントを説明することが目的ですので、
上記の例を時給換算しようとすると変な数字になるかと思いますが、そこは無視して下さい。

残業代を含んだ賃金設計は、会社やその働き方によって、向き・不向きはあります。

不向きなことをすれば、複雑化するだけですので、固定残業代をお考えであれば、
御社にとって合うか合わないかを多方面からじっくり検討するようにされて下さい。

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