横浜市青葉区の社労士の澤辺です。
顧客満足はもちろん大事なのですが、それと同等以上に従業員満足(以下ES)が大事だと言われたりもします。
ESを向上させてもそれが直接的にお金になるわけではありません。では、なぜESを向上させなければいけないのかを考えてみたいと思います。
そのために、逆に、ESが低い会社を考えてみると分かりやすいです。
ESが低い会社は、人材にお金や時間をかけたり、社内環境を整えたりすることをコストと考えます。
コストとは、費用のことですから、ただ減るだけです。当然、減るだけのコストは抑えようとします。
このように、ESの向上に施策を講じることがコストである、という企業風土の会社ではどういうことが起こるか?
会社に対する愛着、信頼、忠誠心といったものが社員にはありません。
となってきますと、ひとまず給与がもらえてれば良い、他の社員とも最低限のコミュニケーションがとれていれば良いといったことになります。
すると、仕事の質は給与がもらえれば良い程度の水準、スピードもだらだら(あるいはわざとペースを落とし、生活残業)、チームの結束も上辺だけ、といった状態になります。
ということは、、、ESが低い会社は業績向上がそれほど望めない、ということがお分かりになると思います。
業績向上しなければ、給与はあがらないですし、ボーナスもありません。会社にも、仲間にも仕事にも愛着がなく、生活のために仕方なく在籍している会社であれば、離職する動機は些細なことでも充分です。
離職者が多い会社ではどのようなことが起こるか?ですが、採用難の現在であれば、なかなか人が集まらず、1人あたりの業務量が増え、社員がパンクし、離職がさらに進むといったことになります。在籍している社員も、メンタルヘルスの不調になることもあるでしょう。
ESが高い会社はこの逆で、ES向上に施策を講じることが、コストではなく、投資と分かっています。
ギャンブルでもなく投資です。
競馬やパチンコはギャンブルですよね。会社は結果がどうなるか分からないギャンブルなどしてはいけません。
ESが高い会社は、正しい投資をして、それに見合ったリターンを受け、正のスパイラルを構築しているというだけの話です。
それが企業風土として根付いているわけです。
ES向上にまだ着手していなければ、まずは、簡単に出来そうなところから始めてみてはいかがでしょうか?
着手しなければ何も始まりませんので、「出来るところから」「今すぐに」やりたいものです。